福祉業界 お役立ち情報

コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~介護福祉士 しっかりした教育必要~ ■ 介護の専門職「介護福祉士」  子どもたちに将来希望する職業を尋ねると「看護師さん」「幼稚園の先生」「パイロット」「お医者さん」など人気が高いそうです。 これは外見からも姿形が明確で、幼子にも仕事の内容が理解されやすく、人のために役立つ仕事だと感じさせているからだとも言われています。  福祉の世界にも介護の専門職として「介護福祉士」がいます。 高齢者が介護を安心して受けられるには信頼される専門職が必要、という声から国家資格として誕生し15年、介護の現場にも資格を持った人は増えています。 しかし、残念なことにあまり認知されていないように感じます。  私が施設職員だった当時、「施設は大変なところ、介護は汚い仕事、嫌がられる仕事」と見られていました。 希望者も少なく、「月給制で公務員程度の待遇で」と誘い、1週間もすれば見よう見まねで働ける時代でした。 そのため介護職には専門の資格は必要ないとされ、その施設だけでしか通用しない論理や実践を引っさげて施設内完結型の環境を自らがつくり出していました。 そこに風穴をあけるべく登場したのが「介護福祉士」です。    資格を取得するには、指定の福祉施設で一定期間の実務経験を得て、自学自習で学科と実技の両方の試験に挑戦する方法と、介護福祉士養成施設の指定を受けた大学や短大、専門学校などに入り、講義や実習を受けて卒業することで国家試験を免除され、資格を付与してもらう方法があります。 このような養成施設は今年5月現在、全国に458校あります。 が、定員割れを起こしている学校も少なくありません。 高齢者の増加と介護サービスの多様化で専門職の必要性は高まるはずですが、思うように需要は増えていません。 ■ 名ばかりの介護福祉士はいりません  「車椅子のお年寄りと話をする時は目線をきっちりと合わせてね」「どうして?」「立ったままで話をすると威圧感、不安感を与えるからよ」。  こんなことは介護の原点です。 しっかりした介護教育を受けていれば、「そっちに行ったらダメ。こっちに来て」ーーこんな指示、命令の言葉が施設で氾濫(はんらん)することはないはずです。  教育機関はもっと介護福祉士の養成に真摯(しんし)に向き合い、介護教育に取り組むべきです。名ばかりの介護福祉士はいりません。  「やはり専門職の介護は安心だ」 「福祉の現場にも有資格者がもっと増えてもらわないと困る」と利用者から声が上がれば、介護福祉士の需要も地位も高まるでしょう。 ■ さいごに  介護職員の態度や言動に違和感を感じたら、ほんの少しだけ勇気を出して聞いてみてください。 あなたはどこの学校で介護福祉士になったの?」と。 サービスを利用している高齢者と家族の当然の権利なのですから。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~介護福祉士 しっかりした教育必要~ ■ 介護の専門職「介護福祉士」  子どもたちに将来希望する職業を尋ねると「看護師さん」「幼稚園の先生」「パイロット」「お医者さん」など人気が高いそうです。 これは外見からも姿形が明確で、幼子にも仕事の内容が理解されやすく、人のために役立つ仕事だと感じさせているからだとも言われています。  福祉の世界にも介護の専門職として「介護福祉士」がいます。 高齢者が介護を安心して受けられるには信頼される専門職が必要、という声から国家資格として誕生し15年、介護の現場にも資格を持った人は増えています。 しかし、残念なことにあまり認知されていないように感じます。  私が施設職員だった当時、「施設は大変なところ、介護は汚い仕事、嫌がられる仕事」と見られていました。 希望者も少なく、「月給制で公務員程度の待遇で」と誘い、1週間もすれば見よう見まねで働ける時代でした。 そのため介護職には専門の資格は必要ないとされ、その施設だけでしか通用しない論理や実践を引っさげて施設内完結型の環境を自らがつくり出していました。 そこに風穴をあけるべく登場したのが「介護福祉士」です。    資格を取得するには、指定の福祉施設で一定期間の実務経験を得て、自学自習で学科と実技の両方の試験に挑戦する方法と、介護福祉士養成施設の指定を受けた大学や短大、専門学校などに入り、講義や実習を受けて卒業することで国家試験を免除され、資格を付与してもらう方法があります。 このような養成施設は今年5月現在、全国に458校あります。 が、定員割れを起こしている学校も少なくありません。 高齢者の増加と介護サービスの多様化で専門職の必要性は高まるはずですが、思うように需要は増えていません。 ■ 名ばかりの介護福祉士はいりません  「車椅子のお年寄りと話をする時は目線をきっちりと合わせてね」「どうして?」「立ったままで話をすると威圧感、不安感を与えるからよ」。  こんなことは介護の原点です。 しっかりした介護教育を受けていれば、「そっちに行ったらダメ。こっちに来て」ーーこんな指示、命令の言葉が施設で氾濫(はんらん)することはないはずです。  教育機関はもっと介護福祉士の養成に真摯(しんし)に向き合い、介護教育に取り組むべきです。名ばかりの介護福祉士はいりません。  「やはり専門職の介護は安心だ」 「福祉の現場にも有資格者がもっと増えてもらわないと困る」と利用者から声が上がれば、介護福祉士の需要も地位も高まるでしょう。 ■ さいごに  介護職員の態度や言動に違和感を感じたら、ほんの少しだけ勇気を出して聞いてみてください。 あなたはどこの学校で介護福祉士になったの?」と。 サービスを利用している高齢者と家族の当然の権利なのですから。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
社会福祉士とは?資格取得から就職までを解説! はじめに 皆さんは社会福祉士と聞いてどのような仕事を思い浮かべますか?映画やドラマなどで出てくることも多いのではないでしょうか?今回はそんな社会福祉士の概要から、具体的な資格取得・就職までを解説していきます。社会福祉士に興味のある方は是非参考にしてみてください。 目次 ①社会福祉士とは ②社会福祉士の仕事内容 ③社会福祉士になるには ④社会福祉士の働ける場所 ⑤まとめ ①社会福祉士とは 社会福祉士は、同法に基づく名称独占の国家資格であり、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整その他の援助を行うことを業とする者をいう。                       参照: 厚生労働省 社会福祉士の主な仕事は、日常生活を営むのに支障がある方から福祉に関する相談を受け、それに適した助言や福祉のサービスを提供する職業になります。令和3年度には25万人以上が社会福祉士として登録されており、様々な地域で社会福祉士の方々が活躍されています。 ソーシャルワーカーと社会福祉士の違いは? 社会福祉士は、いわゆる「ソーシャルワーカー」と呼ばれる職業のうちの1つでもあります。 主な違いとして、ソーシャルワーカーとして働くために必須な資格はありませんが、「社会福祉士」として働くには社会福祉士の国家資格が必要になります。これは社会福祉士が「名称独占」の国家資格であるため、資格保有者のみ社会福祉士を名乗ることができるのです。ソーシャルワーカーに関しても、専門家を名乗るには社会福祉士などの国家資格を有する必要があり、無資格の場合は専門家としての提案・支援をすることはできません。 ②社会福祉士の仕事内容 社会福祉士の仕事は職場や職種によって多岐にわたるため様々です。しかし、その中でも業務の中心になるのは「相談業務」になります。社会福祉士は、日常の営みに問題を抱える方の相談を受け、適切な助言や必要に応じた福祉サービスの提供、行政・医療機関との連携など幅広く行います。社会福祉士が支援する対象は幅広く、障害者・高齢者・児童・低所得者などが挙げられます。この幅広い対象者を支援するためにも、様々な機関や施設で社会福祉士は活躍しているのです。 ③社会福祉士になるには 1 社会福祉士国家資格の受験資格 2 年に一度実施される国家試験に合格し、社会福祉士として登録されること。 以上の2点の条件を満たすることで、「社会福祉士」として名乗ることができます。 社会福祉士国家資格は年に一度2月上旬に実施されています。応募期間は昨年の9月上旬から10月上旬にかけての1か月のみです。 3-1 受験資格を得るためには 社会福祉士国家資格の受験資格を得るためには、主に「福祉系大学ルート」・「 短期養成施設ルート」・「一般養成施設ルート」の3つがあります。細かく分けると、12通りものルートがあります。 ・ルート1「福祉系大学ルート」 こちらが最も一般的に知られているルートになります。福祉系の大学で指定された科目を履修した後、国家試験に臨むルートです。4年間という時間を座学に費やすことができるため、他のルートと比べた場合に合格率が高くなる傾向があります。また、周りに同じ資格を目指す学生が多くいるため、資格勉強のモチベーションを保ちながら切磋琢磨できる環境としては最適でしょう。 ・ルート2 「 短期養成施設ルート」 福祉系の短大で指定科目を履修し、実務業務を経験してから国家試験へと挑むルートになります。実務業務の経験年数は短大ごとに異なり、2年制の短大の場合は2年の実務経験、3年制の短大の場合は1年の実務経験が必要になります。 ・ルート3 「一般養成施設ルート」 一般の大学・短大等で基礎科目のみ履修で卒業し、その後養成施設等に入って受験に臨むルートです。短大卒業の場合は相談援助実務経験も必要になります。 大学・短大での履修内容によって必要な経験がわかれていますので、詳しくは試験センターHPをご参照ください。 なお、以前は実務経験5年以上があれば国試を受けられましたが、現在は実務経験4年に加えて短期養成施設を経ることが必要となっています。 受験資格の詳細は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターをご参照ください。 ④社会福祉士の働ける場所 社会福祉士はこんな場所で活躍しています。 ・都道府県庁や市区役所 ・社会福祉施設 ・児童福祉施設 ・保健医療機関 ・社会福祉協議会 ・児童相談所 ・高齢者・障がい者福祉施設 ・県庁や市区役所 地域の住民のための福祉相談窓口として県庁や区役所で社会福祉士が活躍することがあります。また、地域の福祉イベントの企画や実施に携わることもあります。 ・社会福祉施設 社会福祉施設で生活する高齢者や障碍者の方への支援を主に行います。生活相談員や生活指導員としても活躍しているほか、施設の管理にも携わるなど業務は多岐にわたります。 ・児童福祉施設 児童福祉施設では、子どもと家庭の支援を主に行い、相談援助業務を担当します。親や家族と連携し、子どもたちが自立し、心地よく生活できるように助言や支援を提供します。また、必要な情報やリソースを提供し、他の専門家と連携してケースマネージメントを行いながら、子どもと家庭が困難を乗り越える支援を提供します。 ・保健医療機関 保健医療機関では、患者とその家族が抱える経済的、心理的、および社会的な問題を支援し、解決に向けて助ける重要な役割を果たします。 ・社会福祉協議会 社会福祉協議会では、個々のケースに対して必要なサービスやサポートを提供するケースワークが主な業務です。また、地域における福祉のニーズを調査して地域福祉計画を策定し、それを実施する役割もあります。さらに、地域住民や関連機関に対して利用可能なサービスや補助金についての情報提供も行います。 ・児童相談所 児童相談所では、保護者に対して育児のアドバイスやサポートを提供するとともに、児童自体の権利保護も重視されます。虐待やネグレクトが疑われる場合には、適切な対応を行い、必要に応じて保護措置を取ることもあります。また、児童やその家庭に対して心理的・社会的なサポートを提供する相談サービスも行います。 ・高齢者・障がい者福祉施設 高齢者・障がい者福祉施設では、施設利用者が安全かつ快適に日常生活を送ることができるよう、生活サポートを提供します。また、必要に応じてリハビリテーションプログラムを設定し、身体的な回復を促します。さらに、個々の高齢者や障がい者に最適なケアプランを作成し、その実施にも関わります。 5 まとめ 社会福祉士になるためには、専門的な教育と資格取得が必要です。まず、社会福祉学関連の専門学校や大学で必要な知識とスキルを習得することが基本的なステップです。教育機関での学習が終了した後には、国家試験に合格する必要もあります。この試験は決して簡単ではないため、専門的な知識だけでなく、法律や倫理に関する深い理解も求められます。 試験に合格した後は、一定の実務経験を積む場合が多いです。これは、社会福祉の現場で実際に働き、スキルを高める重要なプロセスだからです。多くの場合、初めての仕事は見習いやアシスタントとしてスタートし、徐々に独立した業務に取り組んでいくことでしょう。 以上のプロセスを経て、ようやく社会福祉士としてのキャリアが始まります。その後は、継続的な学習や定期的に研修を受ける必要も場合によってはでてくるので注意が必要です。 最後までお読みいただきありがとうございました。 皆さんの新たなキャリア・挑戦を応援しています!! 参照 ・厚生労働省 ・京都府 社会福祉士の求人 ・大阪府 社会福祉士の求人
社会福祉士とは?資格取得から就職までを解説! はじめに 皆さんは社会福祉士と聞いてどのような仕事を思い浮かべますか?映画やドラマなどで出てくることも多いのではないでしょうか?今回はそんな社会福祉士の概要から、具体的な資格取得・就職までを解説していきます。社会福祉士に興味のある方は是非参考にしてみてください。 目次 ①社会福祉士とは ②社会福祉士の仕事内容 ③社会福祉士になるには ④社会福祉士の働ける場所 ⑤まとめ ①社会福祉士とは 社会福祉士は、同法に基づく名称独占の国家資格であり、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整その他の援助を行うことを業とする者をいう。                       参照: 厚生労働省 社会福祉士の主な仕事は、日常生活を営むのに支障がある方から福祉に関する相談を受け、それに適した助言や福祉のサービスを提供する職業になります。令和3年度には25万人以上が社会福祉士として登録されており、様々な地域で社会福祉士の方々が活躍されています。 ソーシャルワーカーと社会福祉士の違いは? 社会福祉士は、いわゆる「ソーシャルワーカー」と呼ばれる職業のうちの1つでもあります。 主な違いとして、ソーシャルワーカーとして働くために必須な資格はありませんが、「社会福祉士」として働くには社会福祉士の国家資格が必要になります。これは社会福祉士が「名称独占」の国家資格であるため、資格保有者のみ社会福祉士を名乗ることができるのです。ソーシャルワーカーに関しても、専門家を名乗るには社会福祉士などの国家資格を有する必要があり、無資格の場合は専門家としての提案・支援をすることはできません。 ②社会福祉士の仕事内容 社会福祉士の仕事は職場や職種によって多岐にわたるため様々です。しかし、その中でも業務の中心になるのは「相談業務」になります。社会福祉士は、日常の営みに問題を抱える方の相談を受け、適切な助言や必要に応じた福祉サービスの提供、行政・医療機関との連携など幅広く行います。社会福祉士が支援する対象は幅広く、障害者・高齢者・児童・低所得者などが挙げられます。この幅広い対象者を支援するためにも、様々な機関や施設で社会福祉士は活躍しているのです。 ③社会福祉士になるには 1 社会福祉士国家資格の受験資格 2 年に一度実施される国家試験に合格し、社会福祉士として登録されること。 以上の2点の条件を満たすることで、「社会福祉士」として名乗ることができます。 社会福祉士国家資格は年に一度2月上旬に実施されています。応募期間は昨年の9月上旬から10月上旬にかけての1か月のみです。 3-1 受験資格を得るためには 社会福祉士国家資格の受験資格を得るためには、主に「福祉系大学ルート」・「 短期養成施設ルート」・「一般養成施設ルート」の3つがあります。細かく分けると、12通りものルートがあります。 ・ルート1「福祉系大学ルート」 こちらが最も一般的に知られているルートになります。福祉系の大学で指定された科目を履修した後、国家試験に臨むルートです。4年間という時間を座学に費やすことができるため、他のルートと比べた場合に合格率が高くなる傾向があります。また、周りに同じ資格を目指す学生が多くいるため、資格勉強のモチベーションを保ちながら切磋琢磨できる環境としては最適でしょう。 ・ルート2 「 短期養成施設ルート」 福祉系の短大で指定科目を履修し、実務業務を経験してから国家試験へと挑むルートになります。実務業務の経験年数は短大ごとに異なり、2年制の短大の場合は2年の実務経験、3年制の短大の場合は1年の実務経験が必要になります。 ・ルート3 「一般養成施設ルート」 一般の大学・短大等で基礎科目のみ履修で卒業し、その後養成施設等に入って受験に臨むルートです。短大卒業の場合は相談援助実務経験も必要になります。 大学・短大での履修内容によって必要な経験がわかれていますので、詳しくは試験センターHPをご参照ください。 なお、以前は実務経験5年以上があれば国試を受けられましたが、現在は実務経験4年に加えて短期養成施設を経ることが必要となっています。 受験資格の詳細は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターをご参照ください。 ④社会福祉士の働ける場所 社会福祉士はこんな場所で活躍しています。 ・都道府県庁や市区役所 ・社会福祉施設 ・児童福祉施設 ・保健医療機関 ・社会福祉協議会 ・児童相談所 ・高齢者・障がい者福祉施設 ・県庁や市区役所 地域の住民のための福祉相談窓口として県庁や区役所で社会福祉士が活躍することがあります。また、地域の福祉イベントの企画や実施に携わることもあります。 ・社会福祉施設 社会福祉施設で生活する高齢者や障碍者の方への支援を主に行います。生活相談員や生活指導員としても活躍しているほか、施設の管理にも携わるなど業務は多岐にわたります。 ・児童福祉施設 児童福祉施設では、子どもと家庭の支援を主に行い、相談援助業務を担当します。親や家族と連携し、子どもたちが自立し、心地よく生活できるように助言や支援を提供します。また、必要な情報やリソースを提供し、他の専門家と連携してケースマネージメントを行いながら、子どもと家庭が困難を乗り越える支援を提供します。 ・保健医療機関 保健医療機関では、患者とその家族が抱える経済的、心理的、および社会的な問題を支援し、解決に向けて助ける重要な役割を果たします。 ・社会福祉協議会 社会福祉協議会では、個々のケースに対して必要なサービスやサポートを提供するケースワークが主な業務です。また、地域における福祉のニーズを調査して地域福祉計画を策定し、それを実施する役割もあります。さらに、地域住民や関連機関に対して利用可能なサービスや補助金についての情報提供も行います。 ・児童相談所 児童相談所では、保護者に対して育児のアドバイスやサポートを提供するとともに、児童自体の権利保護も重視されます。虐待やネグレクトが疑われる場合には、適切な対応を行い、必要に応じて保護措置を取ることもあります。また、児童やその家庭に対して心理的・社会的なサポートを提供する相談サービスも行います。 ・高齢者・障がい者福祉施設 高齢者・障がい者福祉施設では、施設利用者が安全かつ快適に日常生活を送ることができるよう、生活サポートを提供します。また、必要に応じてリハビリテーションプログラムを設定し、身体的な回復を促します。さらに、個々の高齢者や障がい者に最適なケアプランを作成し、その実施にも関わります。 5 まとめ 社会福祉士になるためには、専門的な教育と資格取得が必要です。まず、社会福祉学関連の専門学校や大学で必要な知識とスキルを習得することが基本的なステップです。教育機関での学習が終了した後には、国家試験に合格する必要もあります。この試験は決して簡単ではないため、専門的な知識だけでなく、法律や倫理に関する深い理解も求められます。 試験に合格した後は、一定の実務経験を積む場合が多いです。これは、社会福祉の現場で実際に働き、スキルを高める重要なプロセスだからです。多くの場合、初めての仕事は見習いやアシスタントとしてスタートし、徐々に独立した業務に取り組んでいくことでしょう。 以上のプロセスを経て、ようやく社会福祉士としてのキャリアが始まります。その後は、継続的な学習や定期的に研修を受ける必要も場合によってはでてくるので注意が必要です。 最後までお読みいただきありがとうございました。 皆さんの新たなキャリア・挑戦を応援しています!! 参照 ・厚生労働省 ・京都府 社会福祉士の求人 ・大阪府 社会福祉士の求人