福祉業界 お役立ち情報

コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【続:介護人への12章】  ~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ ■ 見直される部屋の環境  生活環境で最も大切なものは、部屋の環境ではないでしょうか。  今年4月から、新設される特別養護老人ホームは、全室個室で約8畳以上の面積を確保するとともに、夫婦2人部屋としても使用できるよう、室内にトイレを設置することが望ましいとされました。 これまでの4人部屋から、今後、一気に個室化が進むでしょう。  多様な住まい方があっていいわけですから、部屋もいくつかの選択肢から利用できることが望まれます。    個室だと寂しくて寝られないなど、不安になる高齢者もいるので、導入は好ましくないという意見もあります。 たしかにそういう面もあるでしょう。ですが生活歴の全く違う他人が同室になるのです。  「明るすぎる」「暗すぎる」「暑すぎる」「寒すぎる」など、照明や空調でも感じ方が違います。 排泄交換があればにおいや音も共有しなければなりませんし、テレビはイヤホンで聴かなければなりません。 また、家族との長時間面会や宿泊への配慮などを考えると、やはり原則個室であるべきです。  さて、家庭的な雰囲気づくりが必要と言われていますが、家庭的な環境があってこそ、そこに家庭的な雰囲気が生まれるものです。 ■ 施設は高齢者の生活の場  従来型施設の多くは、部屋の狭さもあり、私物の持ち込みは制限されていて、ベッドと床頭台しか置いていないところもあります。 サイドに花が生けてあるのもあまり見たことがありません。 ベッドの頭には、名札や本人確認をさせるような写真まで張ってあったりして、ここは病院かと思うような施設もあります。  部屋の入り口が常時開放されている場面をよく見ますが、せめて暖簾(のれん)やカーテンがほしいものです。 室内は、たとえ4人部屋でも、カーテン以外で遮へいできないか検討してみてもいいでしょう。  施設は高齢者の生活の場なのです。テレビや収納庫、小型の冷蔵庫だってほしい。せめて仏壇を置いて祈りたいし線香も上げたい。 使い慣れた家具の持ち込みもしたい。 条件の厳しい部屋環境でも、高齢者個々の希望に向き合っていくことが大切です。 施設側の発想で非日常なレクリエーションやイベント中心になっていませんか。  改善策として、施設を小規模な人数単位とするユニットケアの導入もそのひとつです。 日常性を重視して、一緒に食材を買出しに行ったり、料理をしたり、囲碁や将棋などの趣味を堪能する場所をつくったりすることも必要です。 家族や友人知人も気軽に訪ねて交流できるスペースがあれば、さらによいと思います。 ■ さいごに  これらを実現するためには、職員の意識改革や環境づくりへの創意工夫が必要不可欠であることはいうまでもありません。  最新の建物や部屋にこそ質の高い介護サービスがあるということではないと思います。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【続:介護人への12章】  ~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ ■ 見直される部屋の環境  生活環境で最も大切なものは、部屋の環境ではないでしょうか。  今年4月から、新設される特別養護老人ホームは、全室個室で約8畳以上の面積を確保するとともに、夫婦2人部屋としても使用できるよう、室内にトイレを設置することが望ましいとされました。 これまでの4人部屋から、今後、一気に個室化が進むでしょう。  多様な住まい方があっていいわけですから、部屋もいくつかの選択肢から利用できることが望まれます。    個室だと寂しくて寝られないなど、不安になる高齢者もいるので、導入は好ましくないという意見もあります。 たしかにそういう面もあるでしょう。ですが生活歴の全く違う他人が同室になるのです。  「明るすぎる」「暗すぎる」「暑すぎる」「寒すぎる」など、照明や空調でも感じ方が違います。 排泄交換があればにおいや音も共有しなければなりませんし、テレビはイヤホンで聴かなければなりません。 また、家族との長時間面会や宿泊への配慮などを考えると、やはり原則個室であるべきです。  さて、家庭的な雰囲気づくりが必要と言われていますが、家庭的な環境があってこそ、そこに家庭的な雰囲気が生まれるものです。 ■ 施設は高齢者の生活の場  従来型施設の多くは、部屋の狭さもあり、私物の持ち込みは制限されていて、ベッドと床頭台しか置いていないところもあります。 サイドに花が生けてあるのもあまり見たことがありません。 ベッドの頭には、名札や本人確認をさせるような写真まで張ってあったりして、ここは病院かと思うような施設もあります。  部屋の入り口が常時開放されている場面をよく見ますが、せめて暖簾(のれん)やカーテンがほしいものです。 室内は、たとえ4人部屋でも、カーテン以外で遮へいできないか検討してみてもいいでしょう。  施設は高齢者の生活の場なのです。テレビや収納庫、小型の冷蔵庫だってほしい。せめて仏壇を置いて祈りたいし線香も上げたい。 使い慣れた家具の持ち込みもしたい。 条件の厳しい部屋環境でも、高齢者個々の希望に向き合っていくことが大切です。 施設側の発想で非日常なレクリエーションやイベント中心になっていませんか。  改善策として、施設を小規模な人数単位とするユニットケアの導入もそのひとつです。 日常性を重視して、一緒に食材を買出しに行ったり、料理をしたり、囲碁や将棋などの趣味を堪能する場所をつくったりすることも必要です。 家族や友人知人も気軽に訪ねて交流できるスペースがあれば、さらによいと思います。 ■ さいごに  これらを実現するためには、職員の意識改革や環境づくりへの創意工夫が必要不可欠であることはいうまでもありません。  最新の建物や部屋にこそ質の高い介護サービスがあるということではないと思います。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ ■ 「入居者自治会」  私が生活相談員として勤務していた施設には「入居者自治会」があり、すべての入居者が加入することを前提に会費と会則が設定されていました。 自治会に役員会があり、毎月1回、入居者から選ばれた役員6人が今月の行事や出来事の反省、次月の行事の提案、生活全般についての意見を交換する会として根付いていました。 司会進行は会長または副会長です。その役員会で「夜間入浴」の問題が提起されました。    当時は職員の勤務の都合に合わせ昼間の入浴になっており、夏場でも1人週2回が原則でした。 役員の中から遠慮ぎみに「夏場の暑い時だけでええから寝る前にシャワーだけでも浴びて汗を流したい」という声がでました。 「ぜいたくなことを言うたらいかん。職員さんも忙しいんじゃ」という意見もありましたが、 最終的には夜間入浴を実施してほしいということでまとまりました。    自治会役員会で審議され了承されたものは職員主任会議に提案されて決定すると、職員会議で全職員に周知され、毎月1日に実施していた全入居者が参加する懇談会で発表されていました。  こうして、夏場の3ヵ月間、本人が希望すれば毎日でも入浴できるようになりました。 ■ 高齢者の希望に沿った企画の実現  自治会の活発な活動によって次々と高齢者の希望に沿った企画が実現しました。    「夜の居酒屋に出かけての一杯会」では若者が飲み合う横に車椅子(いす)軍団が入り込みました。 何度か行くうちに、それまで隣で無視していた若者たちが入り口の段差で車椅子介助を申し出てくれました。  「県外への一泊旅行」は県内で自信のついた高齢者の希望が高まって四国制覇の後に九州、中国へとつながっていきます。 「死ぬまでには来たいと思っていたんじゃけどもうこの体では無理じゃとあきらめていた」と語ったYさん。 脳梗塞(こうそく)の後遺症で固まった左手を支えながら、香川・善通寺の本堂でいつまでも念仏を唱えていました。  「温泉旅館に出かけての忘年会」では車椅子とベッドの生活ばかりだったOさんが、座椅子に腰を降ろして、「熱燗(かん)をコップでおくれや。畳の感じを忘れるところやった。私らはやっぱり日本人やわい」と元気いっぱいな笑顔で乾杯の音頭をとってくれました。  銭湯に出掛けての入浴や出前なども人気でした。 ■ さいごに  施設の生活主体はあくまで高齢者です。 自治会のない施設は人権意識が欠如しているとも言えます。会則や会費のない自治会もいただけません。 寝たきりや痴ほうの高齢者に何がわかるかという発想なのでしょうか。 要介護で依存状態になっていたとしても、意欲も主体性もない存在ではありません。 個の尊厳、主体性の尊重などがしっかりと守られていくためにも自治会組織は必要なのではないかと思うのです。    施設の主人公が我慢したりあきらめたりすることのない生活の場所づくりが求められています。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ ■ 「入居者自治会」  私が生活相談員として勤務していた施設には「入居者自治会」があり、すべての入居者が加入することを前提に会費と会則が設定されていました。 自治会に役員会があり、毎月1回、入居者から選ばれた役員6人が今月の行事や出来事の反省、次月の行事の提案、生活全般についての意見を交換する会として根付いていました。 司会進行は会長または副会長です。その役員会で「夜間入浴」の問題が提起されました。    当時は職員の勤務の都合に合わせ昼間の入浴になっており、夏場でも1人週2回が原則でした。 役員の中から遠慮ぎみに「夏場の暑い時だけでええから寝る前にシャワーだけでも浴びて汗を流したい」という声がでました。 「ぜいたくなことを言うたらいかん。職員さんも忙しいんじゃ」という意見もありましたが、 最終的には夜間入浴を実施してほしいということでまとまりました。    自治会役員会で審議され了承されたものは職員主任会議に提案されて決定すると、職員会議で全職員に周知され、毎月1日に実施していた全入居者が参加する懇談会で発表されていました。  こうして、夏場の3ヵ月間、本人が希望すれば毎日でも入浴できるようになりました。 ■ 高齢者の希望に沿った企画の実現  自治会の活発な活動によって次々と高齢者の希望に沿った企画が実現しました。    「夜の居酒屋に出かけての一杯会」では若者が飲み合う横に車椅子(いす)軍団が入り込みました。 何度か行くうちに、それまで隣で無視していた若者たちが入り口の段差で車椅子介助を申し出てくれました。  「県外への一泊旅行」は県内で自信のついた高齢者の希望が高まって四国制覇の後に九州、中国へとつながっていきます。 「死ぬまでには来たいと思っていたんじゃけどもうこの体では無理じゃとあきらめていた」と語ったYさん。 脳梗塞(こうそく)の後遺症で固まった左手を支えながら、香川・善通寺の本堂でいつまでも念仏を唱えていました。  「温泉旅館に出かけての忘年会」では車椅子とベッドの生活ばかりだったOさんが、座椅子に腰を降ろして、「熱燗(かん)をコップでおくれや。畳の感じを忘れるところやった。私らはやっぱり日本人やわい」と元気いっぱいな笑顔で乾杯の音頭をとってくれました。  銭湯に出掛けての入浴や出前なども人気でした。 ■ さいごに  施設の生活主体はあくまで高齢者です。 自治会のない施設は人権意識が欠如しているとも言えます。会則や会費のない自治会もいただけません。 寝たきりや痴ほうの高齢者に何がわかるかという発想なのでしょうか。 要介護で依存状態になっていたとしても、意欲も主体性もない存在ではありません。 個の尊厳、主体性の尊重などがしっかりと守られていくためにも自治会組織は必要なのではないかと思うのです。    施設の主人公が我慢したりあきらめたりすることのない生活の場所づくりが求められています。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】  ~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ ■ ターミナルケア  介護の現場で避けて通れない課題の1つに「ターミナルケア(終末看護)」があります。 介護老人福祉施設は高齢者にとって生活の場所であり、終(つい)のすみかだとする考え方もあるわけですから、本人や家族の希望によって、寿命の灯火が消えるまで精いっぱい介護を続けることが必要ではないかと思います。 しかし、最期の看(み)取りだけでなく、 仲間や友人たちに見送られたいと思っても「施設は葬儀場ではないから」とできるだけ早く家族に引き取りを願っている施設もあります。    日本では議論されることが少ない「安楽死」や「尊厳死」についても踏み込む必要がある問題です。    介護保険制度下で誕生した痴ほう対応型共同生活介護といわれる通称グループホームは、すさまじい勢いで開設されています。 小規模化や地域との交流、個室化、バリアフリーという点で新たな要介護高齢者の住まいであるといえます。    慣れ親しんだ第二のわが家で終えたいという希望あった場合、どのように実現していけるか、介護の創意工夫も今後の大きな課題でしょう。 ■ F子さん最期の希望  F子さん(83)は病院での入院治療を終えて施設に戻ってきましたが、体力もかなり低下しており全面介助が必要になっていました。 ですが、意識ははっきりとしており「もう入院はしとうない。 ここにずっとおらしてや」と繰り返していました。主治医と家族の意見も総合して最期まで施設で看取ることになりました。  食事もほとんど食べられなくなり点滴中心となっていたある日、「鯛(たい)のさしみの夢をみたんよ。 おいしかった。 もういっぺんでええけん鯛のさしみが食べたい」と言葉が出たのです。 この要求に看護職はもちろん介護職までがのど詰めなどを心配して説得しようとした時、栄養士が飛び込んできました。 彼女はTシャツに短パン、ねじり鉢巻きで夜間入浴の介助にも参加した人です。  「F子さんがこれだけ食べたいといってるんやからなんとかして食べてもらおうや。それが介護というものやないの」と言うと、町の魚屋で鯛のさしみを買ってきて、F子さんにゆっくりと声をかけながら食べてもらいました。 周りでは看護職もいざという時にために待機して、介護職は手を合わせていました。  F子さんは口の中に入ってきたさしみのエキスだけをチューチューと吸い、 「おいしい、おいしい鯛のさしみじゃ」と満面の笑顔になって、その日に大勢の人たちに見守られて天国へ旅立ちました。 ■ さいごに  介護のプロといわれる看護職や介護職たちに自己決定や高齢者の満足という視点で介護とは何かを突きつけてくれていたこの栄養士は翌年、永遠の介護人となりました。  「どう生きるのか」ということは「どう死んでいくのか」ということも考えることではないでしょうか。  介護の現場ではどこまでお手伝いができるのでしょうか。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】  ~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ ■ ターミナルケア  介護の現場で避けて通れない課題の1つに「ターミナルケア(終末看護)」があります。 介護老人福祉施設は高齢者にとって生活の場所であり、終(つい)のすみかだとする考え方もあるわけですから、本人や家族の希望によって、寿命の灯火が消えるまで精いっぱい介護を続けることが必要ではないかと思います。 しかし、最期の看(み)取りだけでなく、 仲間や友人たちに見送られたいと思っても「施設は葬儀場ではないから」とできるだけ早く家族に引き取りを願っている施設もあります。    日本では議論されることが少ない「安楽死」や「尊厳死」についても踏み込む必要がある問題です。    介護保険制度下で誕生した痴ほう対応型共同生活介護といわれる通称グループホームは、すさまじい勢いで開設されています。 小規模化や地域との交流、個室化、バリアフリーという点で新たな要介護高齢者の住まいであるといえます。    慣れ親しんだ第二のわが家で終えたいという希望あった場合、どのように実現していけるか、介護の創意工夫も今後の大きな課題でしょう。 ■ F子さん最期の希望  F子さん(83)は病院での入院治療を終えて施設に戻ってきましたが、体力もかなり低下しており全面介助が必要になっていました。 ですが、意識ははっきりとしており「もう入院はしとうない。 ここにずっとおらしてや」と繰り返していました。主治医と家族の意見も総合して最期まで施設で看取ることになりました。  食事もほとんど食べられなくなり点滴中心となっていたある日、「鯛(たい)のさしみの夢をみたんよ。 おいしかった。 もういっぺんでええけん鯛のさしみが食べたい」と言葉が出たのです。 この要求に看護職はもちろん介護職までがのど詰めなどを心配して説得しようとした時、栄養士が飛び込んできました。 彼女はTシャツに短パン、ねじり鉢巻きで夜間入浴の介助にも参加した人です。  「F子さんがこれだけ食べたいといってるんやからなんとかして食べてもらおうや。それが介護というものやないの」と言うと、町の魚屋で鯛のさしみを買ってきて、F子さんにゆっくりと声をかけながら食べてもらいました。 周りでは看護職もいざという時にために待機して、介護職は手を合わせていました。  F子さんは口の中に入ってきたさしみのエキスだけをチューチューと吸い、 「おいしい、おいしい鯛のさしみじゃ」と満面の笑顔になって、その日に大勢の人たちに見守られて天国へ旅立ちました。 ■ さいごに  介護のプロといわれる看護職や介護職たちに自己決定や高齢者の満足という視点で介護とは何かを突きつけてくれていたこの栄養士は翌年、永遠の介護人となりました。  「どう生きるのか」ということは「どう死んでいくのか」ということも考えることではないでしょうか。  介護の現場ではどこまでお手伝いができるのでしょうか。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【続:介護人への12章】  ~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ ■新鮮で純粋な学生たちが見たもの  施設職員として勤務していた時、「特別養護老人ホームには、特別養護老人ホーム独特のにおいがあるように思います」という実習学生からの言葉が印象に残っています。 このことは、建物に充満している排せつ物と消毒液のにおいが混ざって汚臭になっている、ということで語られたのではありません。 新鮮で純粋な学生たちが見たものは、在宅の生活、つまり人間らしい生活とは程遠い、管理と指導に満ちた違和感の「におい」だったのです。  施設か在宅かの二者択一の選択肢しかない状況にあって、在宅介護が限界となったとき、家族は無条件で施設介護を受け入れなければならないことについての問題提起でした。 「生きる」というよりも「生かされているだけ」とも語り、涙した学生たちは現在、どんなすてきな援助者として活躍しているのでしょうか。 ■ 「施設は人なり」  私は「介護の質は介護職員の質によって決まる」と考えてきました。 また、ある人は「その施設の職員を見れば、施設の高齢者の様子が分かる。 高齢者の様子を見れば、職員の様子が分かる」と言っています。  介護を受けなければ生きられない高齢者は、妥当な意見があっても、職員の機嫌を損ねると介護が乱暴になることを知っています。 「何か困ったことはないですか」と尋ねられたら、 「ありがとうございます。おかげさまで楽しく暮らしております」と笑顔になって、合掌までしています。  家族もなかなか本音で意見を言うことはできません。 ボランティアが意見を出しても「実態を詳しく知らない人が知ったように言わないで」とあしらわれてしまいます。 こうした中で、施設の実態を、最も正確に判断して是非を問うことができるのは施設職員ではないでしょうか。  しかし、職員にとっては最も過酷な「踏み絵」があります。人権侵害を是正しようと思えば、手抜き介護を続けておきたいと思っている大勢の職員から、猛烈な反発と嫌がらせの実力行使を受けるからです。 孤立化を覚悟するだけでなく、自身の退職を決意して臨まなければなりません。 むろん、職員たちばかりを責めることはできません。  施設の経営者からは「福祉現場はボランティア精神だから」とボランティアの強要もあります。 低待遇で脇目も振らずに働かされて疲れ切ってしまった職員に、精神的余裕などあるはずがありません。 ■ さいごに  それでも人権擁護の姿勢で提言したにもかかわらず、介護の体制や姿勢は全く変わらないということは少なくありません。 高齢者から慕われ信頼され、ともに歩んできた職員が、いつの時代も介護の現場を去らなければならない実態に、胸を突かれます。  職員の苦悩はどこの誰が解消してくれるのでしょうか。 「施設は人なり」ーー質の高いケアやサービスを実施するには、職員たちを救う援助が不可欠です。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【続:介護人への12章】  ~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ ■新鮮で純粋な学生たちが見たもの  施設職員として勤務していた時、「特別養護老人ホームには、特別養護老人ホーム独特のにおいがあるように思います」という実習学生からの言葉が印象に残っています。 このことは、建物に充満している排せつ物と消毒液のにおいが混ざって汚臭になっている、ということで語られたのではありません。 新鮮で純粋な学生たちが見たものは、在宅の生活、つまり人間らしい生活とは程遠い、管理と指導に満ちた違和感の「におい」だったのです。  施設か在宅かの二者択一の選択肢しかない状況にあって、在宅介護が限界となったとき、家族は無条件で施設介護を受け入れなければならないことについての問題提起でした。 「生きる」というよりも「生かされているだけ」とも語り、涙した学生たちは現在、どんなすてきな援助者として活躍しているのでしょうか。 ■ 「施設は人なり」  私は「介護の質は介護職員の質によって決まる」と考えてきました。 また、ある人は「その施設の職員を見れば、施設の高齢者の様子が分かる。 高齢者の様子を見れば、職員の様子が分かる」と言っています。  介護を受けなければ生きられない高齢者は、妥当な意見があっても、職員の機嫌を損ねると介護が乱暴になることを知っています。 「何か困ったことはないですか」と尋ねられたら、 「ありがとうございます。おかげさまで楽しく暮らしております」と笑顔になって、合掌までしています。  家族もなかなか本音で意見を言うことはできません。 ボランティアが意見を出しても「実態を詳しく知らない人が知ったように言わないで」とあしらわれてしまいます。 こうした中で、施設の実態を、最も正確に判断して是非を問うことができるのは施設職員ではないでしょうか。  しかし、職員にとっては最も過酷な「踏み絵」があります。人権侵害を是正しようと思えば、手抜き介護を続けておきたいと思っている大勢の職員から、猛烈な反発と嫌がらせの実力行使を受けるからです。 孤立化を覚悟するだけでなく、自身の退職を決意して臨まなければなりません。 むろん、職員たちばかりを責めることはできません。  施設の経営者からは「福祉現場はボランティア精神だから」とボランティアの強要もあります。 低待遇で脇目も振らずに働かされて疲れ切ってしまった職員に、精神的余裕などあるはずがありません。 ■ さいごに  それでも人権擁護の姿勢で提言したにもかかわらず、介護の体制や姿勢は全く変わらないということは少なくありません。 高齢者から慕われ信頼され、ともに歩んできた職員が、いつの時代も介護の現場を去らなければならない実態に、胸を突かれます。  職員の苦悩はどこの誰が解消してくれるのでしょうか。 「施設は人なり」ーー質の高いケアやサービスを実施するには、職員たちを救う援助が不可欠です。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ ■ 施設での人権侵害行為  県外の社会福祉士養成校の通信課程で老人福祉論を担当しています。 受講者のほとんどが社会人で、その半数は福祉施設・団体などで実際に勤務している人たちです。 私は、いつまでたってもなくならない施設での高齢者への人権侵害行為の改善を問い掛けたいという思いから、リポート試験に、「虐待・拘束、プライバシー、性的羞恥(しゅうち)心、肖像権、呼称の5つのキーワード解説を行い、高齢者への権利侵害を予防する方法を論じなさい」と課題を出しました。    提出された200人近いリポートのすべてを読み採点を終えたところです。  「拘束」は、安全や事故防止のために行われるのなら仕方がなく、廃止することは難しいという意見が半数以上ありました。 この中には「入所時に、家族から縛ってもかまいませんと申し出るケースもある」とか、「ショートステイの申し込み窓口で、うちは縛ったりしませんから徘徊(はいかい)のある痴ほうはお断りしますと回答している」というものもありました。  「家族が拘束を拒否すると、安全に責任がもてないので申し込みを丁寧に断る」施設も少なくありませんでした。  また、「職員のとっさの判断で、頭を小突いたり、尻をたたいたり、食事や排せつのミスに対して当然のように罰を与えることがある」「指示を出して通じないと本人のせいにして叱(しか)り、怒り、痴ほうがあればさらにエスカレートする」との文章もありました。  職員の善かれと思う行為が不愉快な思いや肉体的苦痛を強いていることはないのでしょうか。 本人のためでも、結果としてしごきやイジメになっているかもしれません。 ■ プライバシーの侵害  「プライバシーの侵害」とは、自分の秘密や私生活の部分を自分の意思に反して知られてしまうことです。 「大部屋での環境や身体介護優先の建物構造ではある程度は仕方ない」という意見がありました。  個室の是非については、高齢者はもともと、集団で雑談などを好むという傾向や個室だと夜が寂しいという意見があり、個人の尊重を考えれば、個室がすべてではないというリポートもありました。  しかし、大部屋の場合には、冷暖房や、薄っぺらなカーテン1枚でオナラやイビキも共有しなければなりません。 消灯後のテレビも同室者から嫌がられると見られません。夜間のホールでのテレビが禁止だと好きな番組は永久に見られないことになります。 ■ さいごに  最近、福祉施設見学の要請も増えていますが、見学を希望する側の動機と施設側の判断だけで、利用者の意思を無視していることはないのでしょうか。  大部屋の出入り口で入退室のあいさつをきちんとしている施設はほとんどありませんし、高齢者の個人情報をおもしろおかしく職員同士でおしゃべりしている風景もなくなりません。 生き地獄と感じている高齢者は多いはずです。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ ■ 施設での人権侵害行為  県外の社会福祉士養成校の通信課程で老人福祉論を担当しています。 受講者のほとんどが社会人で、その半数は福祉施設・団体などで実際に勤務している人たちです。 私は、いつまでたってもなくならない施設での高齢者への人権侵害行為の改善を問い掛けたいという思いから、リポート試験に、「虐待・拘束、プライバシー、性的羞恥(しゅうち)心、肖像権、呼称の5つのキーワード解説を行い、高齢者への権利侵害を予防する方法を論じなさい」と課題を出しました。    提出された200人近いリポートのすべてを読み採点を終えたところです。  「拘束」は、安全や事故防止のために行われるのなら仕方がなく、廃止することは難しいという意見が半数以上ありました。 この中には「入所時に、家族から縛ってもかまいませんと申し出るケースもある」とか、「ショートステイの申し込み窓口で、うちは縛ったりしませんから徘徊(はいかい)のある痴ほうはお断りしますと回答している」というものもありました。  「家族が拘束を拒否すると、安全に責任がもてないので申し込みを丁寧に断る」施設も少なくありませんでした。  また、「職員のとっさの判断で、頭を小突いたり、尻をたたいたり、食事や排せつのミスに対して当然のように罰を与えることがある」「指示を出して通じないと本人のせいにして叱(しか)り、怒り、痴ほうがあればさらにエスカレートする」との文章もありました。  職員の善かれと思う行為が不愉快な思いや肉体的苦痛を強いていることはないのでしょうか。 本人のためでも、結果としてしごきやイジメになっているかもしれません。 ■ プライバシーの侵害  「プライバシーの侵害」とは、自分の秘密や私生活の部分を自分の意思に反して知られてしまうことです。 「大部屋での環境や身体介護優先の建物構造ではある程度は仕方ない」という意見がありました。  個室の是非については、高齢者はもともと、集団で雑談などを好むという傾向や個室だと夜が寂しいという意見があり、個人の尊重を考えれば、個室がすべてではないというリポートもありました。  しかし、大部屋の場合には、冷暖房や、薄っぺらなカーテン1枚でオナラやイビキも共有しなければなりません。 消灯後のテレビも同室者から嫌がられると見られません。夜間のホールでのテレビが禁止だと好きな番組は永久に見られないことになります。 ■ さいごに  最近、福祉施設見学の要請も増えていますが、見学を希望する側の動機と施設側の判断だけで、利用者の意思を無視していることはないのでしょうか。  大部屋の出入り口で入退室のあいさつをきちんとしている施設はほとんどありませんし、高齢者の個人情報をおもしろおかしく職員同士でおしゃべりしている風景もなくなりません。 生き地獄と感じている高齢者は多いはずです。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】  ~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ ■ 施設で続けられている人権侵害  次の3つの行為はほとんどの施設で人権侵害だと思われずに続けられています。    まず「性的羞恥(しゅうち)心」についてですが、身体的特質による男女の別において恥ずかしいと思うことは、主に排せつと入浴と着替えでの異性介助です。  特に入浴では陰部や脇の下の清潔が必要であり、洗浄方法や個人差への配慮などを徹底すると異性職員での対応はすべきではないと思います。 脱衣場で慌ただしく男女が服を脱いだり着たりしている施設がありますが、これも混浴と言えるのではないでしょうか。  高齢だから恥ずかしいことはないだろう、 理解する能力が低下しているだろうとの思い込みが、こうした行為を招いてしまいます。    「肖像権」は、「何人もその承諾なくしてその容姿、姿態を撮影されない自由を保障する」ことで、これは写真や映像の問題です。 テレビに施設の利用者が映し出されたり、施設の機関紙に大写しの顔があったりしますが、すべての掲載について意思確認が必要です。 施設内であっても、壁や掲示板への行事、記念写真などを勝手に掲示することは許されません。    「呼称」は、利用者の名前の呼び方で、永遠のテーマのように語られます。 「じいちゃん」「ばあちゃん」「花ちゃん(花子という名前)」「吉じい(吉雄という名前)」など、不特定多数への呼び方や愛称で呼びかけることがあります。 しかし、姓で「さん」と呼ぶのが原則です。愛称で呼べば親近感が沸くとか、本人の希望だからというのは、あまりに一方的です。 介護を仕事とする以上は、対等平等な立場で援助すべきです。  「ちょっと」とか「あんた」とか、呼びかけもしないで一気に排せつ介助を行ってしまう施設もあり、こうなると高齢者は不用者か物品扱いです。 ■ 福祉現場の仕事は「苦しみ、悩み、闘うこと」  私たちの活動の目的の1つに、「福祉専門職による虐待の防止と予防」があります。 人権侵害は虐待です。 施設内研修で職員にお話しさせていただくと、以上のような行為は「してはいけない」と誰もが感じています。 かつては「虐待は絶対に許されるものではない」と学校で学び確信していたはずです。 ですが、実際には「でも仕方ない。やってはいけないことだけどケースバイケース」と結果的に肯定してしまっているのです。 福祉の仕事はいくらでも手厚い援助をすることができるのですが、手抜きをすることもいくらでもできてしまいます。  福祉現場の仕事は「苦しみ、悩み、闘うこと」だと思います。 これを放棄すると「ケースバイケース」をどんどん増やす土壌が生れ、やがては後輩や新人にもまん延させていくことになります。 ■ さいごに  あなたがされて嫌なことは絶対にしない。 されてありがたいことを提供する姿勢で「苦しみ、悩む」ことを手放さず、その敵と闘える援助者になってもらいたいと思います。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】  ~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ ■ 施設で続けられている人権侵害  次の3つの行為はほとんどの施設で人権侵害だと思われずに続けられています。    まず「性的羞恥(しゅうち)心」についてですが、身体的特質による男女の別において恥ずかしいと思うことは、主に排せつと入浴と着替えでの異性介助です。  特に入浴では陰部や脇の下の清潔が必要であり、洗浄方法や個人差への配慮などを徹底すると異性職員での対応はすべきではないと思います。 脱衣場で慌ただしく男女が服を脱いだり着たりしている施設がありますが、これも混浴と言えるのではないでしょうか。  高齢だから恥ずかしいことはないだろう、 理解する能力が低下しているだろうとの思い込みが、こうした行為を招いてしまいます。    「肖像権」は、「何人もその承諾なくしてその容姿、姿態を撮影されない自由を保障する」ことで、これは写真や映像の問題です。 テレビに施設の利用者が映し出されたり、施設の機関紙に大写しの顔があったりしますが、すべての掲載について意思確認が必要です。 施設内であっても、壁や掲示板への行事、記念写真などを勝手に掲示することは許されません。    「呼称」は、利用者の名前の呼び方で、永遠のテーマのように語られます。 「じいちゃん」「ばあちゃん」「花ちゃん(花子という名前)」「吉じい(吉雄という名前)」など、不特定多数への呼び方や愛称で呼びかけることがあります。 しかし、姓で「さん」と呼ぶのが原則です。愛称で呼べば親近感が沸くとか、本人の希望だからというのは、あまりに一方的です。 介護を仕事とする以上は、対等平等な立場で援助すべきです。  「ちょっと」とか「あんた」とか、呼びかけもしないで一気に排せつ介助を行ってしまう施設もあり、こうなると高齢者は不用者か物品扱いです。 ■ 福祉現場の仕事は「苦しみ、悩み、闘うこと」  私たちの活動の目的の1つに、「福祉専門職による虐待の防止と予防」があります。 人権侵害は虐待です。 施設内研修で職員にお話しさせていただくと、以上のような行為は「してはいけない」と誰もが感じています。 かつては「虐待は絶対に許されるものではない」と学校で学び確信していたはずです。 ですが、実際には「でも仕方ない。やってはいけないことだけどケースバイケース」と結果的に肯定してしまっているのです。 福祉の仕事はいくらでも手厚い援助をすることができるのですが、手抜きをすることもいくらでもできてしまいます。  福祉現場の仕事は「苦しみ、悩み、闘うこと」だと思います。 これを放棄すると「ケースバイケース」をどんどん増やす土壌が生れ、やがては後輩や新人にもまん延させていくことになります。 ■ さいごに  あなたがされて嫌なことは絶対にしない。 されてありがたいことを提供する姿勢で「苦しみ、悩む」ことを手放さず、その敵と闘える援助者になってもらいたいと思います。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
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コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ ■ リスクマネジメント  介護保険制度の登場で、介護サービスを契約によって利用することになりました。 お互いの義務と権利の関係が明確となり、高齢者の安全や安心を確保することが不可欠であるという視点から、事故防止策として危機管理対応の必要性が生じました。これがリスクマネジメントです。  事故防止策として高齢者を抑制したり身体拘束してしまうことがあります。 厚労省令の運営基準には「緊急やむを得ない場合を除き、身体拘束を行ってはならない」とありますが、拘束をせずに自由に歩かせていて骨折し、施設の責任となって訴訟でも起こされては困るというのが施設側の言い分です。  事前の安全策ととらえ、これを緊急な場合として拘束されてしまってはたまったものではありません。    また、身動きできない状態となることで寝たきりや痴ほうの進行が速まることは多くの人たちが理解しているはずです。 同運営基準には「懇切丁寧を旨とし、処遇上必要な事項を入所者またはその家族に理解しやすいように説明する」「常に質の評価を行い、その改善を図らなければならない」ともあります。 緊急やむを得ない場合には高齢者とその家族にきちんと説明を行って理解を得るとともに、危機管理のシステムが、あくまでも高齢者のサービスを向上させるためのものかということを、内輪の論理ではなく外部評価によって見定めてもらうことも必要ではないかと思います。 ■本人の希望をどう実現していくのか  ある施設を訪問した時に施設長は自慢げにこう言いました。 「どうですか、皆さん静かに寝ているでしょう。自宅では介護できない重い状態の老人が生活するのですから、歩きまわっていたり外出や園外行事に参加していたらどう思われるか。 専門の介護職員が24時間いるのですからじっとこうしていることが1番安全なんですよ」と。福祉現場は逆行しているのでしょうか。  生活援助者として、リスクが高い高齢者であっても、本人の希望をどう実現していくのかということを忘れてはなりません。  K子さん78歳は、体力が低下して流動食となっていました。 そんな体調の中、K子さんは車で2時間以上離れたふるさとのお墓参りを涙をいっぱいにためて希望したのです。 私たちは主治医の助言を得ながら相談員、看護師、介護職員で送迎を行うことにしました。 道中の緊急時の対応を事前に確認しておくとともに、家族に現地での受け入れを要請しました。  K子さんは亡き両親の墓前で手を合わせながら、これほどの体力が残っているのかと思うほど力強く般若心経を唱えていました。 ■ さいごに  危機管理の先にあるものは、高齢者の満足を高めてサービスの質を向上させ、高齢者自身が必要としているサービスを十分に提供していくという視点と実践が不可欠です。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ ■ リスクマネジメント  介護保険制度の登場で、介護サービスを契約によって利用することになりました。 お互いの義務と権利の関係が明確となり、高齢者の安全や安心を確保することが不可欠であるという視点から、事故防止策として危機管理対応の必要性が生じました。これがリスクマネジメントです。  事故防止策として高齢者を抑制したり身体拘束してしまうことがあります。 厚労省令の運営基準には「緊急やむを得ない場合を除き、身体拘束を行ってはならない」とありますが、拘束をせずに自由に歩かせていて骨折し、施設の責任となって訴訟でも起こされては困るというのが施設側の言い分です。  事前の安全策ととらえ、これを緊急な場合として拘束されてしまってはたまったものではありません。    また、身動きできない状態となることで寝たきりや痴ほうの進行が速まることは多くの人たちが理解しているはずです。 同運営基準には「懇切丁寧を旨とし、処遇上必要な事項を入所者またはその家族に理解しやすいように説明する」「常に質の評価を行い、その改善を図らなければならない」ともあります。 緊急やむを得ない場合には高齢者とその家族にきちんと説明を行って理解を得るとともに、危機管理のシステムが、あくまでも高齢者のサービスを向上させるためのものかということを、内輪の論理ではなく外部評価によって見定めてもらうことも必要ではないかと思います。 ■本人の希望をどう実現していくのか  ある施設を訪問した時に施設長は自慢げにこう言いました。 「どうですか、皆さん静かに寝ているでしょう。自宅では介護できない重い状態の老人が生活するのですから、歩きまわっていたり外出や園外行事に参加していたらどう思われるか。 専門の介護職員が24時間いるのですからじっとこうしていることが1番安全なんですよ」と。福祉現場は逆行しているのでしょうか。  生活援助者として、リスクが高い高齢者であっても、本人の希望をどう実現していくのかということを忘れてはなりません。  K子さん78歳は、体力が低下して流動食となっていました。 そんな体調の中、K子さんは車で2時間以上離れたふるさとのお墓参りを涙をいっぱいにためて希望したのです。 私たちは主治医の助言を得ながら相談員、看護師、介護職員で送迎を行うことにしました。 道中の緊急時の対応を事前に確認しておくとともに、家族に現地での受け入れを要請しました。  K子さんは亡き両親の墓前で手を合わせながら、これほどの体力が残っているのかと思うほど力強く般若心経を唱えていました。 ■ さいごに  危機管理の先にあるものは、高齢者の満足を高めてサービスの質を向上させ、高齢者自身が必要としているサービスを十分に提供していくという視点と実践が不可欠です。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【続:介護人への12章】  ~施設の評価 専門的な外部機関必要~ ■住み慣れた地域で暮らしていける生活の継続の保障  大きく経済発展した日本ですが、貧弱な福祉実態はまだ、どしりと鎮座しています。 経済成長の裏で、その歯車に組み込まれることが許されなかった高齢者、障害者がいることを忘れてはいけません。    施設の長期利用では、まだまだ規制や制限が多く、高齢者の満足な生活の保障は難しい状況です。 また長期に利用することで家族が家族としての関係を放棄するかのような、家族分離が促進されてしまう傾向があります。 施設であっても在宅であっても、家族には家族としての最低限度の役割を果たしてもらいながら、住み慣れた地域で暮らしていける生活の継続の保障が必要となるでしょう。  そのためには専門的な人的資源が必要となります。人間としての生活の復活は、専門職の意識、意欲、そして行動にすべてかかっていると言っても言い過ぎではないと思います。 ややもすると高齢者の身体や精神の障害の改善、緩和にばかり目を向けてしまいがちですが、大切なのは内面の葛藤(かっとう)、苦痛、怒りといった、目に見えない心の障害をどう克服していくことができるのかを考えていくことです。 ■よりよい質の高いサービスの継続的提供  さまざまな福祉サービスを利用することは当然の権利です。 ですが、福祉サービスの内容はどこまで、高齢者の人権に配慮されたものになっているでしょうか。 サービスの量の確保は叫ばれて久しいと思うのですが、質の確保が遅れているように思えてなりません。 質の低下によって高齢者が心身に苦痛を強いられていくことは許されません。 そのためには高齢者やその家族がいつでも苦情を申し立て、改善、是正を求めることが容易にできるシステム、また外部の独立した専門的な機関、団体が人権侵害の事実について調査して評価し、その結果を公表していくシステムの構築が必要になっていると思います。  福祉サービスは、単発で適当に行われるものではありません。 「よりよい質の高いサービスの継続的提供」ということでは、これらのシステムの導入は不可欠であると思うのです。 ■ さいごに  外部の目線にさらされ、外部の意見に耳を傾けていくことで、指摘を契機として改善に努力していく姿勢が整ったという施設もあります。 もちろん、評価機関は正しい評価結果を出すために研さん、研修を重ね、精度を高めることは言うまでもありません。 施設側も、外部評価だけでなく、自己点検や評価などが必要です。「はじめに高齢者ありき」。 このことをいつも念じていく中でこそ、「共生福祉」の扉が開かれるのではないでしょうか。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【続:介護人への12章】  ~施設の評価 専門的な外部機関必要~ ■住み慣れた地域で暮らしていける生活の継続の保障  大きく経済発展した日本ですが、貧弱な福祉実態はまだ、どしりと鎮座しています。 経済成長の裏で、その歯車に組み込まれることが許されなかった高齢者、障害者がいることを忘れてはいけません。    施設の長期利用では、まだまだ規制や制限が多く、高齢者の満足な生活の保障は難しい状況です。 また長期に利用することで家族が家族としての関係を放棄するかのような、家族分離が促進されてしまう傾向があります。 施設であっても在宅であっても、家族には家族としての最低限度の役割を果たしてもらいながら、住み慣れた地域で暮らしていける生活の継続の保障が必要となるでしょう。  そのためには専門的な人的資源が必要となります。人間としての生活の復活は、専門職の意識、意欲、そして行動にすべてかかっていると言っても言い過ぎではないと思います。 ややもすると高齢者の身体や精神の障害の改善、緩和にばかり目を向けてしまいがちですが、大切なのは内面の葛藤(かっとう)、苦痛、怒りといった、目に見えない心の障害をどう克服していくことができるのかを考えていくことです。 ■よりよい質の高いサービスの継続的提供  さまざまな福祉サービスを利用することは当然の権利です。 ですが、福祉サービスの内容はどこまで、高齢者の人権に配慮されたものになっているでしょうか。 サービスの量の確保は叫ばれて久しいと思うのですが、質の確保が遅れているように思えてなりません。 質の低下によって高齢者が心身に苦痛を強いられていくことは許されません。 そのためには高齢者やその家族がいつでも苦情を申し立て、改善、是正を求めることが容易にできるシステム、また外部の独立した専門的な機関、団体が人権侵害の事実について調査して評価し、その結果を公表していくシステムの構築が必要になっていると思います。  福祉サービスは、単発で適当に行われるものではありません。 「よりよい質の高いサービスの継続的提供」ということでは、これらのシステムの導入は不可欠であると思うのです。 ■ さいごに  外部の目線にさらされ、外部の意見に耳を傾けていくことで、指摘を契機として改善に努力していく姿勢が整ったという施設もあります。 もちろん、評価機関は正しい評価結果を出すために研さん、研修を重ね、精度を高めることは言うまでもありません。 施設側も、外部評価だけでなく、自己点検や評価などが必要です。「はじめに高齢者ありき」。 このことをいつも念じていく中でこそ、「共生福祉」の扉が開かれるのではないでしょうか。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ ■ 援助者に必要な姿勢  ある特別養護老人ホームの高齢者たちの声です。 「部屋の窓側が暑くてたまらなかったので職員に話したら涼しいところがあるから入れてあげよかと言われた。そこは霊安室だった」 「食事の時、魚が大好物だと言ったら職員にニャオーンと言って食べろと言われた」 「体重が少し増えたことがうれしくて職員に話したら、ここはえさがいいからねと言われた」 「職員の言葉が乱暴で食べなさいとか行きなさいとか入りなさいと命令されて怖い」 「言いたいことはたくさんあるがお世話にならないと生きていけないので何も言えない」ーー。  私たちが日常頻繁に使用しているコミュニケーションは、社会福祉援助の場面では「出会いの当初から交流が促進されて相互の関係が継続されていくための技術」として「コミュニケーション・ワーク」とも言われています。  援助者は、要援護者の生活を支えていくための役割として、自分の心を開き相手を受け入れていくという姿勢が不可欠だからです。 ■ コミュニケーションの方法  介護実践において、「指導」ではなく「援助」、「同情」ではなく「共感」が必要と言われていますが、実際にはまだまだ「指導」や「同情」レベルの介護がまかり通っています。 「同情」は強者と弱者の関係を肯定してしまいますし、強者からの一方的なコミュニケーションとなってしまい、最後はお節介や余計なお世話ともなってしまいます。    一方、「共感」は強者弱者はなく対等平等ですから相互に頻繁なコミュニケーションが存在し、要援護者の希望を中心とした利益の実現に向かうのです。 その具体的技術の1つにトータルコミュニケーションが挙げられます。これは、言語、準言語、非言語を総合的に使っていくべきだとするものです。 丁寧な言葉を発しているのにうまく伝わらない場合は、言葉の強弱や速度、抑揚などの準言語と、表情や動作などの非言語によって適切に援助していくことが求められています。 3つのバランスがとれたコミュニケーションがなければ相手に威圧感や不安感を与えてしまうことになります。    もう1つはアクティブ・リスニング(傾聴)です。 援助者はややもすると要援護者にどのようにすれば有効にメッセージが伝わるのかということに集中してしまい、要援護者からの真のメッセージをどのように受け止めるのかという視点が弱いように思います。 伝えることだけがコミュニケーションではありません。「聴き役」に徹することで、相手は心を開き、ニーズも表出されるでしょう。 ■ さいごに  思い込みや一方的な強者の姿勢が、高齢者の要求や希望の実現を押し殺してしまってはないでしょうか。 コミュニケーションは、高齢者と心温まる会話や接触を行うための基本点です。   援助者が専門技術として意識し、 しっかり身に付ければ、先のような高齢者の声は出てこないはずです。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら
コラム紹介とは こんにちは!ふくみっとの中の人です! 「コラム紹介」とは!私が出会ったコラムの中で、介護職に携わる皆さまにぜひお伝えしたい名コラムを紹介するコーナーです! このコラムは、福祉人材の育成に尽力されているノートルダム女子大学教授の「三好 明夫」先生が、2004年頃に愛媛新聞に寄稿されていた、『介護人への12章』です。 三好先生のご紹介はこちら 【介護人への12章】 ~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ ■ 援助者に必要な姿勢  ある特別養護老人ホームの高齢者たちの声です。 「部屋の窓側が暑くてたまらなかったので職員に話したら涼しいところがあるから入れてあげよかと言われた。そこは霊安室だった」 「食事の時、魚が大好物だと言ったら職員にニャオーンと言って食べろと言われた」 「体重が少し増えたことがうれしくて職員に話したら、ここはえさがいいからねと言われた」 「職員の言葉が乱暴で食べなさいとか行きなさいとか入りなさいと命令されて怖い」 「言いたいことはたくさんあるがお世話にならないと生きていけないので何も言えない」ーー。  私たちが日常頻繁に使用しているコミュニケーションは、社会福祉援助の場面では「出会いの当初から交流が促進されて相互の関係が継続されていくための技術」として「コミュニケーション・ワーク」とも言われています。  援助者は、要援護者の生活を支えていくための役割として、自分の心を開き相手を受け入れていくという姿勢が不可欠だからです。 ■ コミュニケーションの方法  介護実践において、「指導」ではなく「援助」、「同情」ではなく「共感」が必要と言われていますが、実際にはまだまだ「指導」や「同情」レベルの介護がまかり通っています。 「同情」は強者と弱者の関係を肯定してしまいますし、強者からの一方的なコミュニケーションとなってしまい、最後はお節介や余計なお世話ともなってしまいます。    一方、「共感」は強者弱者はなく対等平等ですから相互に頻繁なコミュニケーションが存在し、要援護者の希望を中心とした利益の実現に向かうのです。 その具体的技術の1つにトータルコミュニケーションが挙げられます。これは、言語、準言語、非言語を総合的に使っていくべきだとするものです。 丁寧な言葉を発しているのにうまく伝わらない場合は、言葉の強弱や速度、抑揚などの準言語と、表情や動作などの非言語によって適切に援助していくことが求められています。 3つのバランスがとれたコミュニケーションがなければ相手に威圧感や不安感を与えてしまうことになります。    もう1つはアクティブ・リスニング(傾聴)です。 援助者はややもすると要援護者にどのようにすれば有効にメッセージが伝わるのかということに集中してしまい、要援護者からの真のメッセージをどのように受け止めるのかという視点が弱いように思います。 伝えることだけがコミュニケーションではありません。「聴き役」に徹することで、相手は心を開き、ニーズも表出されるでしょう。 ■ さいごに  思い込みや一方的な強者の姿勢が、高齢者の要求や希望の実現を押し殺してしまってはないでしょうか。 コミュニケーションは、高齢者と心温まる会話や接触を行うための基本点です。   援助者が専門技術として意識し、 しっかり身に付ければ、先のような高齢者の声は出てこないはずです。 元記事の著者  三好 明夫  ノートルダム女子大学 社会福祉学 教授  https://notredame-db.net/detail.php?id=65 notredame-db.net/detail.php?id=65 関連記事はこちら 【介護人への12章-1】~少人数で家庭的な雰囲気 ユニットケア~ 【介護人への12章-2】~利用者本位へ課題残る 措置から契約に~ 【介護人への12章-3】~問われる援助者の意識 指示と説明責任~ 【介護人への12章-4】~社会常識とかけ離れる 施設病~ 【介護人への12章-5】~本当に必要な希望理解 信頼関係~ 【続介護人への12章-6】~整容 気持ちも支える工夫を~ 【続介護人への12章-7】~ホームの生活環境 日常性重視し個室化を~ 【続介護人への12章-8】~ケアマネジメント 自己選択への援助 大切~ 【続介護人への12章-9】~社会福祉士 専門性高いが低い認知度~ 【続介護人への12章-10】~援助と指導 高齢者の主体性を尊重~ 【続介護人への12章-11】~福祉の現場 職員救う援助が不可欠~ 【続介護人への12章-12】~施設の評価 専門的な外部機関必要~ 【介護人への12章-13】~排泄 恥ずかしさ思いやって~ 【介護人への12章-14】~食事 生活で1番の楽しみ~ 【介護人への12章-15】~入浴 高齢者の希望優先して~ 【介護人への12章-16】~移動 転倒防止で身体拘束?~ 【介護人への12章-17】~介護福祉士 しっかりした教育必要~ 【介護人への12章-18】~レクリエーション 外出・外食の機会確保を~ 【介護人への12章-19】~コミュニケーション 「共感」レベルの実現を~ 【介護人への12章-20】~リスクマネジメント 本人の希望実現のため~ 【介護人への12章-21】~人権を問う・上 「拘束やむを得ず」半数~ 【介護人への12章-22】~人権を問う・下 対等平等な援助不可欠~ 【介護人への12章-23】~入居者自治会 活発な活動 希望を実現~ 【介護人への12章-24】~終末期の看取り 入院せず施設に居たい~ 介護・看護・保育・福祉の求人検索はこちら